スコアまとめ

OpenCritic の平均点(Top Critic Average)は9月22日時点で82点です。47件のレビューが集まり、批評家の89%が推奨に回りました。Metacritic は PS5 版・PC 版ともに81点です。

同じ OpenCritic では『SILENT HILL 2』リメイクが87点、『SILENT HILL f』が86点です。数字の上では一歩下がります。ただし点の幅は広く、9点台と3/5が同居しています。

媒体 点数 評価の軸
DualShockers 9/10 町の作り込みと物語の重さ
GamingBolt 9/10 物語と演技、町の空気
PlayStation Universe 8/10 医療を軸にした恐怖の描写
Push Square 7/10 王道回帰だが戦闘が単調
VGC 3/5 ステルスが損ねた傑作

媒体ごとの評価

DualShockers(9/10)

スコットランドの町の作り込みを最大の手柄に挙げています。衰退した共同体の歴史が、打ち捨てられた物や建物の傷みから読み取れるという評価です。謎解きも答えを先回りして教えない設計を買っています。

不満は敵の種類です。全5種のうち2種は数回しか現れません。裏世界の景色は赤い配管の反復に寄り、戦闘も防御・殴打・射撃だけだと書いています。クリアまでは18時間ほどでした。

DualShockers のレビュー(英語)

GamingBolt(9/10)

物語の運びと演技、そして舞台となる St. Amelia の不穏な空気を並べて褒めています。携帯テレビ「CRTV」のように、世界の側に置かれた道具で情報を読ませる作りが、没入感を押し上げたという見方です。

一方で探索の見返りが薄く、屋内の作りが単調になりがちだと指摘しています。敵の種類の少なさも、ここで不満に挙がりました。

GamingBolt のレビュー(英語)

PlayStation Universe(8/10)

Joe Richards は、一人称に移したことで恐怖の密度が上がったと見ています。点滴や医療器具を軸にした画作りがそろっており、社会の不安を突く描写も鋭いという評価です。

引っかかったのは情報の出し惜しみです。中盤で先を知りたい気持ちが落ちると書いています。謎解きは手がかりが見えづらく、鍵のかかった扉を何度も行き来させられます。

複数の敵に囲まれる場面では、CRTV の周波数を切り替える操作が煩わしいとも指摘しています。クリアまでは15時間ほどでした。

PlayStation Universe のレビュー(英語)

Push Square(7/10)

Liam Croft は、10時間ほどで終わる密度をむしろ長所と受け取りました。手口が読めてしまう前に終わる、という理屈です。フロッピーやカセットテープを使う謎解きも、生活に根ざしていて自然だと褒めています。

減点はほぼ戦闘に集まります。敵の型が少なく攻撃も単純で、仕組みを覚えた途端に緊張が抜けると書いています。CRTV も中盤以降は役目が薄れていくそうです。

昨年の『SILENT HILL f』と比べれば、本編らしい舞台と謎解きに戻ってきた一作だ。(Push Square)

Push Square のレビュー(英語)

VGC(3/5)

1996年のスコットランド沿岸、St Amelia の再現を高く買っています。当時の小物まで行き届き、Pilotpriest の音楽も不気味さを支えたという評価です。謎解きの難度も手ごろだと見ています。

それでも点が伸びないのはステルスのせいです。「The Weight」と対峙する場面で、敵がこちらの位置を不自然に察知してきます。点滴からの復帰直後に見つかって即死する流れも苦しいと書いています。

この部分さえなければ文句なしの必携作だったが、あるせいで傷のある傑作に落ち着くしかない。(VGC)

VGC のレビュー(英語)

評価が分かれた点

割れたのはステルスの扱いです。9/10 の GamingBolt は緊張を生む仕掛けとして数え、3/5 の VGC は勢いを削ぐと断じました。同じ仕組みの受け取り方が、点数の幅そのものになっています。

戦闘の薄さは、高く付けた媒体も認めています。7/10 の Push Square は仕組みを覚えると怖さが抜けると書きました。9/10 の DualShockers も、敵が5種しかいない点には触れています。

日本語版の状況

発売は9月24日です。PS5 / Steam / Epic Games Store で同日配信され、パッケージ版は PS5 のみです。価格はスタンダード版7,480円、デラックス版8,580円(税込)です。

CERO は D(17歳以上)区分です。日本語の対応状況はSteam のストアページに載っています。

けん玉のひとこと

一人称にすると聞いたときは、シリーズとの距離感が変わるのではと構えたところ。蓋を開ければ、PlayStation Universe は視点を移したことで恐怖の密度が上がったと書いているんですよね。

引っかかるのは、いちばん低い3/5を付けた VGC の理由が、隠れて進む場面に集まっていたこと。怖さの密度が高い作品ほど、やり直しの繰り返しは効きにくくなるはず。

長く続いた名前を預かって、舞台も視点も変えたうえで82点まで持ってきた仕事は、素直に評価したいところ。

迷っている人の分かれ目は、隠れて進む遊びに付き合えるかどうか。怖い町をじっくり歩きたい人には、24日が待ち遠しい1本になるはずです。