『ウィッチャー3 ワイルドハント リマスター』が9月29日に配信され、海外レビューが出そろいました。Metacriticは94点。今年出たゲームで最も高い数字です。
機種ごとの配信条件は前の記事で整理しました。ここからは、批評家が何を褒め、どこに引っかかったかの話です。
スコアまとめ
9月30日時点で、MetacriticのPC版は94点(9媒体)。原版の92点を上回りました。OpenCriticの平均は9.1点で、集計された7媒体すべてが推奨に回っています。
| 媒体 | 点数 | 評価の軸 |
|---|---|---|
| Push Square(PS5) | 10/10 | 無料で届く完成度 |
| DualShockers(PC) | 9.5/10 | 光の表現と遊びやすさ |
| Eurogamer Germany(PC) | 100/100 | この10年の他作と比べて |
| Vandal(PC) | 100/100 | パストレーシングの見た目 |
| GamingBolt(PC) | 9/10 | 戦闘とスキルツリーの作り直し |
| Twisted Voxel(Switch 2) | 9/10 | 携帯機としての完成度 |
| The Games Machine(PC) | 90/100 | 仕上げの丁寧さ |
媒体ごとの評価
Push Square(10/10)
PS5で通した評価です。光の作り直しと草木の密度を挙げ、映像の奥行きはPS5でも上位に入るとしました。ゲラルトの反応や愛馬ローチの挙動も良くなったとしています。
狼が延々と攻撃をかわす挙動も減りました。一方で戦闘の固さは残るとしています。通常PS5のレイトレーシングモードは30fps止まりです。
史上屈指のRPGがさらに良くなった。しかも無料のアップグレードで。(Push Square)
DualShockers(9.5/10)
PCでの評価です。光とレイトレーシングの効きに加え、作り直されたUIや瞑想の演出も評価しました。スキルツリーは組み方の幅が広がったとしています。
不具合にも触れています。倒した敵がアニメーションのループから抜けない、ローチが瞬間移動する、といったものです。暗い場所で光が紫がかることもあったとしました。
古い宝石に少し磨きをかけたら、また新しく輝きはじめた。(DualShockers)
GamingBolt(9/10)
戦闘の手触りをいちばん細かく書いた媒体です。攻撃アニメーションが速くなり、敵の合間を抜ける動きがやりやすくなったとしています。敵も連携してくるようになりました。
引っかかったのは、見た目だけを変えるトランスモグが熟練の防具職人を見つけるまで使えないことです。探索中の移動の固さも据え置きだとしました。
拡張2本まで含めれば、これが『ウィッチャー3』の決定版だ。(GamingBolt)
Twisted Voxel(9/10)
Switch 2版を単体で見た評価です。携帯モードは720pの40fps、据え置きは1080pで30〜40fps。携帯時の見え方は想像以上にすっきりしているとしました。
弱点は据え置き時の画質です。人物の輪郭が粗く、ジャギーが目立つと書いています。HDRの出来にも納得しておらず、暗すぎる場面や光のちらつきがあったとのことでした。
Switch 2版は、『ウィッチャー3』を持ち歩くいちばんの形に限りなく近い。(Twisted Voxel)
Press Start(点数なし)
PS5とSwitch 2の両方を触った評価です。スキルツリーが分かりやすくなった点と戦闘の滑らかさを挙げ、Switch 2版の出来も高く評価しています。
ただし、元の戦闘が合わなかった人には今回も合わないとしました。原版の色の濃さと夜の暗さが失われたという指摘もあります。進行に関わる不具合にも触れています。
これだけ年月が経っても、『ウィッチャー3』は史上屈指のオープンワールドであり続けている。(Press Start)
評価が分かれた点
戦闘の受け止め方が最も割れました。GamingBoltとDualShockersは、動きの速さと敵の連携を改善として挙げています。
一方、満点を付けたPush Squareでさえ固さは残ると書きました。Press Startは、元の戦闘が苦手な人には今回も効かないとしています。
見た目の作り替えも分かれ目です。Vandalはパストレーシングの絵が今年の新作を上回るとしました。Press Startは原版の色の濃さと夜の暗さが薄れたと見ています。
不具合の当たり方も一定ではありません。GamingBoltは問題なしとしましたが、DualShockersとPress Startは進行に関わる不具合に当たっています。
日本語版の状況
配信済みです。価格は税込で、PCとXbox Series X|Sが6,490円、PS5が6,600円、Switch 2が7,490円。Steamの対応言語表では、日本語は音声付きで並んでいます。
拡張「無情なる心」「血塗られた美酒」は最初から入ります。有料拡張「追憶の調べ」は2027年の予定です。
けん玉のひとこと
11年前のゲームが、無料のアップグレードで今年いちばんの点数を取ってしまったところ。新作には厳しい話ですが、それだけの中身が最初から入っていたということなんですよね。
点数より参考になるのは、割れた三つです。戦闘の固さ、色味の変化、不具合の当たり外れ。どれも「作り直しをどこまでやるか」の判断が出た場所で、光の表現が先に立った跡がうかがえます。
機種選びで気にしたいのは、通常PS5のレイトレーシングが30fpsになるところ。Switch 2は据え置き時に輪郭が粗くなるはずです。
点数の高さより、割れた三つのどこが自分に響くかを見てほしいところです。気になっている人は、まず最初の数時間だけでも触ってみてください。
※ 一部媒体の評価内容は一次情報を確認しきれていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。




