2016年9月15日に発売された『ペルソナ5』が、2026年9月15日で10年を迎えます。ただ、この作品は「10年前の名作」という顔をしていません。追加要素を加えた『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』が PlayStation Plus のゲームカタログと Xbox Game Pass の両方に入っていて、月額料金だけで遊べます。
『ペルソナ5』発売10周年。公式が出した販売本数と、無印とロイヤルどちらを選ぶか
10年でこの1本がどう売られ続けたのか。アトラスとセガの公式数値を発表日つきで並べると、それが見えてきます。
作品概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発売日 | 2016年9月15日(日本) |
| 機種 | PlayStation 4 / PlayStation 3 |
| 開発・発売 | アトラス |
| ジャンル | RPG |
| 価格(当時) | 通常版 各8,800円(税別) |
| CERO | C(15歳以上対象) |
| ディレクター | 橋野桂 |
| キャラクターデザイン | 副島成記 |
| 音楽 | 目黒将司 |
どんなゲームか
舞台は現代の東京です。主人公は高校へ転入し、昼は学生生活を送り、放課後は「心の怪盗団」として動きます。狙うのは歪んだ欲望を抱えた大人たちです。公式サイトによると、その歪んだ心が見せる異世界が「パレス」で、最深部にある「オタカラ」を盗み出すと相手は改心します。そこで戦う力が「ペルソナ」です。
戦闘はシリーズおなじみのターン制コマンドバトルです。敵の弱点を突くとダウンを奪えて、もう一度動けます。全員をダウンさせれば総攻撃に移れます。学園生活のほうでは、登場人物との関係を深める「コープ」が怪盗活動を有利にします。昼の予定と夜の攻略を限られた日数でどう配分するか。この設計が、10年経っても古びていません。
音楽もよく語られます。作曲を担当した目黒将司さんは、発売時のインタビューでサウンドの方向性をアシッドジャズだと語っていました。
当時の評価と、世代の変わり目に出たこと
出だしは好調でした。ファミ通の集計(2016年8月29日〜9月25日)では、PS4版が308,912本で1位。PS3版も91,069本で3位に入っています。批評面でも、Metacritic の PS4 版は93点。日本ゲーム大賞2017の年間作品部門で優秀賞、The Game Awards 2017 では Best Role-Playing Game を受賞しました。北米・欧州での発売は翌2017年4月4日です。
もうひとつ押さえておきたいのが、この作品が PS4 と PS3 の両方に出たことです。PS4 の世界累計実売台数が5,000万台を超えたのは2016年12月6日時点、とソニー・インタラクティブエンタテインメントは発表しています。『ペルソナ5』発売の約3か月後です。一方の PS3 は、翌2017年5月に国内の全モデルが出荷を終えたと報じられています。
つまり発売時に遊べたのは、PS4 と PS3 だけでした。他機種のユーザーには届いていません。のちに作り替えて置き場所を増やす余地が、そのぶん残っていたことになります。
公式発表の数字を並べる
| 発表 | 公式が示した対象 | 数値 | 基準日 |
|---|---|---|---|
| 2017年12月1日 | 『ペルソナ5』 | 200万本 | 記載なし |
| 2019年12月3日 | 『ペルソナ5』 | 320万本 | 記載なし |
| 2022年12月1日 | 『P5R』リマスター版 | 100万本 | 2022年11月末日現在 |
| 2022年12月1日 | 『P5R』(PS4版+リマスター版) | 330万本 | 2022年11月末日現在 |
| 2022年12月1日 | 「ペルソナ5」シリーズ(注釈で4作と定義) | 830万本 | 2022年11月末日現在 |
| 2022年12月1日 | ペルソナシリーズ全体 | 1,680万本 | 2022年11月末日現在 |
| 2023年12月15日 | 「ペルソナ5」シリーズ(範囲の記載なし) | 1,000万本 | 記載なし |
| 2025年9月24日 | 「ペルソナ5」シリーズ(本編+ロイヤルと明記) | 1,046万本 | 2025年8月末日現在 |
| 2026年6月8日 | ペルソナシリーズ全体 | 3,000万本 | 記載なし |
数値はアトラスとセガの発表によります。2017年の200万本は「出荷数」、2022年と2025年の発表は「パッケージ版の出荷数とダウンロード版の販売数の合計」です。数え方がそろっていないので、単純に並べて比べられる数字ではありません。
そのうえで、読みどころが2つあります。
ひとつは、「ペルソナ5」シリーズという呼び方の中身が変わっていることです。2022年12月の発表では、注釈で『ペルソナ5』『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』『ペルソナ5 スクランブル』『ペルソナ5 ダンシング・スターナイト』の4作と定義され、その合計が830万本でした。ところが2025年9月の発表では、『ペルソナ5』と『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』の2作を合算したものと明記されています。含む作品が4本から2本に減って、数字のほうは増えました。よく見かける「ペルソナ5は1,000万本」という言い方は、本編1本の数字ではありません。
もうひとつは、本編単体の公式数値が2019年12月の320万本で止まっていることです。以降に公表された数字は、いずれも『P5R』を含んでいます。公式が数え続け、発表し続けたのは、作り直したほうでした。
1本を作り替えて売り続けた10年
発売後に出たのは、続編ではありませんでした。
- 2019年10月31日 『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』(PS4)
- 2020年2月20日 『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』(PS4 / Switch)
- 2022年10月21日 『P5R』リマスター版(PS5 / Switch / Xbox / Windows / Steam)
- 2023年11月17日 『ペルソナ5 タクティカ』
- 2025年6月26日 『ペルソナ5: The Phantom X』日本配信開始(基本無料)
このほかに音楽ゲームの『ペルソナ5 ダンシング・スターナイト』があり、先ほどの830万本にはこれも含まれています。
中心にあるのが『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』です。公式サイトによると、新キャラクターの芳澤かすみと丸喜拓人が加わり、本編で描かれなかった三学期が追加されました。新たな街「吉祥寺」、新たな敵「凶魔」、コンビ技「SHOWTIME」なども入っています。評価も上がりました。Metacritic の PS4 版は95点、日本ゲーム大賞2020でも年間作品部門の優秀賞を受賞しています。
2022年のリマスター版は、その中身を現行機へ載せ直したものです。ゲーム内容が増えたわけではありません。対応機種が広がり、PS4 版で別売りだった40以上の DLC が最初から入りました。整理すると、無印からロイヤルが中身の差、ロイヤルからリマスター版が置き場所と DLC の差です。
発売時は PS4 と PS3 の2機種でした。10年後、『ペルソナ5』の名を冠した作品は PS5・PS4・Switch・Xbox・Windows・Steam・スマートフォンに広がっています。
その先も動いています。2026年6月8日、アトラスは『ペルソナ6』を発表しました。同じ日に『ペルソナ4 リバイバル』の2027年2月18日発売と、シリーズ全体3,000万本突破も告知されています。なお10周年単独の記念企画は、2026年9月上旬の時点で見当たりません。2026年はシリーズ30周年にあたり、セールやグッズはそちらの枠で動いています。
今遊ぶ方法
2026年9月時点の選択肢です。これから始めるなら『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』が基本になります。
- PlayStation Plus(エクストラ / プレミアム):2026年3月17日からゲームカタログに入っています
- Xbox Game Pass:クラウド・コンソール・PC で遊べます。2022年の配信初日から対象でしたが、2023年10月末に一度外れ、2026年6月9日に戻りました
- 買い切り(リマスター版):PS5 / Switch / Xbox / Windows / Steam が7,678円(税込)です
- 買い切り(PS4版):同じ7,678円ですが2019年のオリジナル版で、40以上の DLC は別売りのままです
- 無印『ペルソナ5』:PS4 向けダウンロード版が5,378円(税込)で今も買えます
サブスクは入れ替えがあります。実際『ペルソナ5 タクティカ』は、2026年9月15日で PS Plus のゲームカタログから外れると告知されています。始める前に、対象かどうかを確認してください。
値下がりの幅も大きい作品です。2026年のゴールデンウィークには過去最大の80%OFF・1,535円、9月上旬にも PlayStation Store で70%OFF・2,303円まで下がりました。定価どうしなら無印との差は2,300円ですが、割引時のロイヤルは無印の定価より安くなります。これから始める人が無印を選ぶ理由は、ほぼありません。
本編を終えたあとは、その後を描く『ペルソナ5 スクランブル』や、シミュレーションRPGの『ペルソナ5 タクティカ』へ進めます。本編とは別の物語になりますが、基本無料の『ペルソナ5: The Phantom X』で世界観だけ先に触れる手もあります。
けん玉のひとこと
10年前の名作を薦めるとき、たいていは「今なら安い」か「今しか買えない」のどちらかを言うことになります。この作品には、どちらも要りません。サブスクに入っているなら今夜から始められますし、そうでなければ次の値下がりを待てば済みます。
記念企画が見当たらないのも、たぶん困っていないのだと思います。10周年に合わせて棚に出す必要がないほど、すでにどの棚にもあるからです。急がせる理由のない状態を、10年かけて作ったわけです。数字が示しているのは、そういうことでしょう。
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