コラム

The Blood of Dawnwalker が発売週に100万本。ウィッチャー3の元ディレクターが興した新スタジオ

映像: 『The Blood of Dawnwalker』 今、あなたが知っておくべきすべてのこと(Bandai Namco Entertainment)
海外の報道を管理人が日本語で要約した記事です。原文は記事末尾の出典からご覧ください。

『The Blood of Dawnwalker』が9月3日に発売されました。その数日後、全世界100万本の突破が発表されています。開発元の Rebel Wolves と販売元のバンダイナムコエンターテインメントの連名です。続編でも、リメイクでも、既存シリーズの外伝でもありません。設立から4年半の会社が出した、一本目の新規IPです。

誰が作った会社なのか

Rebel Wolves はポーランド・ワルシャワのスタジオで、2022年2月に設立されました。中心にいるのは CEO 兼ゲームディレクターの Konrad Tomaszkiewicz 氏です。CD PROJEKT RED で『ウィッチャー3 ワイルドハント』のゲームディレクターを務めました。『サイバーパンク2077』では副ディレクターです。アート・デザイン・アニメーションの各ディレクターも『ウィッチャー』の制作陣から移っています。

資本の面では、2022年11月に中国の NetEase が少数株主として出資したと報じられています。出資額は公表されていません。開発の創作面と IP の権利はスタジオ側が持つ、というのが当時の説明でした。販売はバンダイナムコエンターテインメントが担当し、日本でも同社から出ています。PC・PS5・Xbox Series X|S 向けで、ダウンロード版の通常価格は9,790円(税込)。日本語は字幕のみの対応で、音声の日本語版はありません。国内向けの情報は日本語公式サイトに、PC版の対応言語や動作環境はSteam のストアページにまとまっています。

100万本が何を指しているか

数字の中身を先に確かめます。発表の文言は「sold(販売した)」で、無料配布やサブスク経由のプレイ人数ではありません。ただし予約分を含むかどうかは書かれていません。日数も割れています。「2日」と伝える媒体と「3日」と書く媒体があり、出典の PC Gamer は3日としています。発売日の表記が地域で1日ずれるためで、指しているのは同じ発表です。ここでは発売週に100万本、という形で受け取っておきます。

評価も出そろいました。Metacritic の総合は83点です。OpenCritic ではトップクリティック平均85点で、レビューを寄せた批評家の92%が推奨に回っています。

同じ形の当たりが続いている

去年、よく似た例がありました。フランスの新興スタジオ Sandfall Interactive です。2025年4月24日に『Clair Obscur: Expedition 33』を出しました。こちらも完全な新規IPで、発売から3日で全世界100万本を突破しました。そして1年後には累計800万本に達したと発表されています。

二本に共通するのは、作り手の経歴が先に知られていたことと、販売を専業のパブリッシャーが担ったことです。Rebel Wolves にはバンダイナムコが付きました。Sandfall には Kepler Interactive です。新規IPではあっても、「知らない誰かが作った、聞いたことのないゲーム」としては市場に出ていません。

ただ、二本で流れと呼ぶのは早いとも思います。同じ経歴で独立して、数字が出ないまま消えたスタジオを、けん玉はすぐに挙げられません。うまくいかなかった側は発表をしないので、そもそも目に入らないからです。

けん玉の見方

独立スタジオの成功譚として読むと、話がずれます。効いているのは独立という形ではなく、名前の通った作り手・外部の資金・流通を持つ販売元の三つが揃ったことです。一つでも欠けたスタジオが同じ数字を出せるとは限りません。

思い出すのは、9年前に中止された『Scalebound』をめぐる神谷英樹氏の発言です。あちらは意欲があっても権利と体制が動かず、企画は止まったままです。作りたい人がいることと、作れる状態にあることは別でした。Rebel Wolves は先に条件を揃えてから一本目を出しています。

気になるのは、これが一本目だということです。100万本は、次の一本の予算と時間を取るための最初の実績にすぎません。答え合わせは来年できます。『Clair Obscur: Expedition 33』は発売から1年後に累計800万本を発表しました。Rebel Wolves が同じように累計の続報を出すか、出したとして何本か。そこまで見て初めて、この初動に意味があったかが分かります。買う側が急ぐ理由はありません。日本語は字幕のみで9,790円という条件が合うなら今買えばいいし、迷うなら1年後の数字を見てからでも遅くない作品です。

※ 100万本という発表数値は一次情報を確認しきれていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。

出典: PC Gamer

関連記事

購入ガイド––PlayStationPC / SteamNEW

デス・ストランディングはどれから遊ぶ? 続編『2』に前作は必要か、2027年のアニメとの順番

『デス・ストランディング』は初代と続編『2』のどちらから遊ぶか。『2』は前作の11か月後の話で、公式は独立した続編と紹介しています。Steamの定価は4,980円と8,980円で、どちらも日本語音声付き。2027年配信のアニメとの順番も整理しました。