ゲーム探訪

『ドラゴンクエスト』40周年。ロト三部作はHD-2Dで買えて、IXだけ移植がない

映像: HD-2D版『ドラゴンクエストI&II』ファイナルトレーラー(スクウェア・エニックス 公式 YouTube)

1986年5月27日、ファミコン用ソフトとして『ドラゴンクエスト』が発売されました。2026年でちょうど40年です。スクウェア・エニックスは当日に40周年の特設ページを公開しました。記念展「ドラゴンクエスト the DIVE」は7月17日に始まり、9月6日に閉幕しています。

節目に合わせて過去作を遊び直そうとすると、これが思ったほど素直に進みません。ロトの物語は最新のHD-2D版で買い直せるのに、2009年の『IX』には移植版が一本もない。40年ぶんのナンバリングは、今どこまで手に入るのか。発売順に並べると、遊べない区間の場所がはっきりします。

12作のうち6作は、ファミコンとスーパーファミコンで出ている

作品 初出の発売日 初出機種
I 1986年5月27日 ファミコン
II 1987年1月26日 ファミコン
III 1988年2月10日 ファミコン
IV 1990年2月11日 ファミコン
V 1992年9月27日 スーパーファミコン
VI 1995年12月9日 スーパーファミコン
VII 2000年8月26日 PlayStation
VIII 2004年11月27日 PlayStation 2
IX 2009年7月11日 ニンテンドーDS
X 2012年8月2日 Wii
XI 2017年7月29日 PlayStation 4/ニンテンドー3DS
XII 未発売 ―

発売元はVIIまでがエニックスです。2003年のスクウェアとの合併を経て、VIII以降はスクウェア・エニックス名義になります。開発も一社では続いていません。初代はチュンソフト、VIIはハートビート、VIIIとIXはレベルファイブが手がけました。

『VII』以降、シリーズは一つのハードに留まっていない

表を上から下へ見ると、40年ぶんのハードの移り変わりがそのまま出ています。ファミコンで4作、スーパーファミコンで2作。ここまでは任天堂機の看板でした。

流れが変わるのが2000年の『VII』です。エニックスは新作をPlayStationに出しました。ハードの勝ち負けをソフトが決めた時代でした。その経緯はPlayStationとセガサターンが同時に出た1994年に書いています。ドラゴンクエストの移籍は、その決着を後追いで確認するような出来事でした。

その後も落ち着きません。『IX』はニンテンドーDS、『X』はWiiのオンライン専用作品、『XI』はPS4と3DSの同時展開。据置・携帯・オンラインを行き来しながら、シリーズはナンバリングを重ねてきました。『XII』は開発体制を変えて仕切り直しになりました。副題が『夢の彼方へ』に改められ、40周年当日に新しい映像が出たところまでが分かっています。発売日も対応機種も、まだ出ていません。

手段がまったくないのは『IX』だけ

現行機でいちばん手に入れやすいのは、ロトの物語です。HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が2024年11月14日に出ました(Steam版は15日)。続いてHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』が2025年10月30日に出ています(Steam版は31日)。『I&II』はSwitch 2、Switch、PS5、Xbox Series X|S、Steam、Windowsに対応します。価格は税込7,678円です。パッケージ版があるのはSwitch 2・Switch・PS5の3機種です。物語の順番でいえば『III』から始まるので、先に出た『III』を入り口にして、『I&II』へ進む形になります。その『III』は全世界で200万本を超えたと、スクウェア・エニックスの決算にあわせて報じられました。

ナンバリング最新作の『XI』も、買う手段は揃っています。2019年9月27日に『XI S 過ぎ去りし時を求めて S』がSwitchで出ました。2020年12月4日にはPS4、Xbox One、Windows、Steamにも広がっています。『XI』はスクウェア・エニックスが2020年に全世界600万本を発表しています。

『X』は少し事情が違います。オンライン作品のブラウザ版が2026年6月25日のメンテナンスをもってサービスを終えました。ひとりで遊べる『目覚めし五つの種族 オフライン』のほうは残っています。2025年1月15日からスマートフォン向けにも配信されています。

真ん中の5作は、買えないわけではありません。『IV』『V』『VI』にはスマートフォン版とSwitch版があります。『VII』『VIII』はニンテンドー3DS版とスマートフォン版が最後の移植です。ただし現行の据置機やSteam向けに作り直された版は、どれも出ていません。手段が一つもないのは『IX』だけです。すれちがい通信を前提にした作りで、そのまま移すのが難しいのは分かります。それでも40周年の並びで見ると、ここだけぽっかり空いて見えます。移植版は配信が終わることがあるので、買う前に各ストアの配信状況を見てください。

けん玉のひとこと

40年というのは、初代を遊んだ子どもが50代になる長さです。それでも入り口が用意されているのはありがたいことで、今から触るなら『III』からのHD-2D版が素直だと思います。当時のドット絵をなぞりながら、今の画面として成立させた作りは、懐かしさで押し切っていません。

気になるのは、遊べない作品のほうが、シリーズの記憶としては濃い時期に集まっていることです。『IV』から『VIII』は、ドラゴンクエストがいちばん多く売れて、いちばん話題になっていた頃と重なります。その区間が3DSとスマートフォンで止まったまま、両端だけが最新機で更新されている。ロト三部作が売れた以上、次に手が入るのはこのあたりだろうと思います。当たりかどうかは、『XII』の次の映像が出たときに、同じ場で『IV』から『VIII』の名前が並ぶかどうかで分かります。

『XII』を待つ時間は、まだしばらく続きそうです。その間に空白が埋まるなら、40周年としては悪くない結末になります。

※ 販売本数と旧作の配信状況は一次情報を確認しきれていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。

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HD-2D版 ドラゴンクエストI&II Nintendo Switch 2

ロトの物語の1作目と2作目をまとめた最新版

HD-2D版 ドラゴンクエストIII そして伝説へ… Nintendo Switch

2024年11月発売。PS5・Xbox Series X|S・Steam 版もある

ドラゴンクエストXI S 過ぎ去りし時を求めて Nintendo Switch

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