2001年7月19日、プレイステーション2で『ファイナルファンタジーX』が発売されました。あれから25年です。節目に合わせて、公式の動きがひととおり出そろいました。
ファイナルファンタジーX、発売から25年。Switch 2版と記念企画でそろった節目

7月23日にNintendo Switch 2版の『FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster』が配信されました。8月27日にはパッケージ版も発売されています。9月11日からは、東京・横浜・大阪・名古屋で記念カフェが始まりました。
展覧会「FINAL FANTASY X MUSEUM -幻光の記憶-」や記念グッズの情報は、FFX 25周年の特設サイトにまとまっています。
PS2の2年目に、最上位の評価で出た
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | ファイナルファンタジーX |
| 発売日 | 2001年7月19日 |
| 機種 | プレイステーション2 |
| 開発・発売 | スクウェア(現スクウェア・エニックス) |
| ジャンル | RPG |
| 音楽 | 植松伸夫、浜渦正志、仲野順也 |
| 主題歌 | 「素敵だね」(歌: RIKKI) |
PS2が日本で発売されたのは2000年3月です。『X』が出たのは、その1年あまり後。ハードがちょうど普及を進めている時期に投入された、大型のRPGでした。
評価も高く付きました。ファミ通のクロスレビューは40点満点中39点。海外レビューを集計するMetacriticでは、53件の平均で92点です。国内外どちらの批評でも、当時の最上位に置かれた1本でした。
声が入って、読む速度が作り手の側へ移った
この作品がシリーズで特別な位置にあるのは、ナンバリング本編で初めて主要キャラクターにフルボイスが入ったからです。25年たっても最初に挙がる特徴が、これです。
それまでのFFは、文字を読む速度が完全にプレイヤー側にありました。急ぎたければ飛ばせるし、止めて考えることもできる。声が入ると、そこが作り手の側へ移ります。間の取り方、言いよどみ、笑い方まで含めて、演出として固定されるわけです。
失うものもありました。文字だけのころは、キャラクターの声を読み手が自分で当てていた。その余地は確かに減っています。それでも『X』が評価されたのは、声を前提にした場面設計まで作り込まれていたからでしょう。
人物の表情を長く映す、黙っている時間を見せる。テキストを読ませるだけでは成立しない見せ方が、この作品から普通になりました。以降のナンバリング作の多くがフルボイスを踏襲したのは、ここでの手応えが大きかったからだと思います。
続編で舵を切り、移植で生き延びた
2002年1月31日には、追加要素を入れたインターナショナル版が発売されています。翌2003年3月13日には、直接の続編にあたる『ファイナルファンタジーX-2』が登場しました。
同じ舞台と同じ登場人物で、まったく違う調子の物語をやる。今でこそ珍しくない作りですが、当時のナンバリング作としては大きな方向転換でした。受け止め方も、はっきり割れた作品です。
この2作は、2013年12月26日にHDリマスター版として1本にまとまります。対応機種はPS3とPS Vitaでした。以後はPS4(2015年)、Steam(2016年)、Switch・Xbox One(2019年)と移植が続きます。
そして2026年のSwitch 2版です。13年にわたって、新規の移植と後方互換を重ねながら、途切れずに現行機で遊べる状態が保たれてきました。
シリーズ全体がどれだけ売れてきたかは、ファイナルファンタジーは累計2億1200万本。決算資料に載る数字と載らない数字で公式資料をもとに整理しています。
いま遊ぶなら
いま新しく買う場合、選ぶのは『X』単体ではなく『FINAL FANTASY X/X-2 HD Remaster』です。2作が1本に入っています。
| 機種 | 価格(税込) | メモ |
|---|---|---|
| Nintendo Switch 2 | 6,688円(DL) / 7,480円(パッケージ) | ゲームブースト機能あり。パッケージは25周年記念スリーブ付き |
| Nintendo Switch | 7,480円(パッケージ) | 2019年発売の版。Switch 2でも動く |
| PS4 | 6,688円(DL) | PS5では後方互換で起動する |
| Xbox One / Series X|S | 6,688円(DL) | 2019年から配信 |
| PC(Steam) | ― | 2016年から配信。価格はSteamのストアページで確認できます |
これから始めるなら、Switch 2版が扱いやすいと思います。ゲームスピードの変更、キャラクター強化、エンカウント率の変更といった「ゲームブースト機能」が入っているためです。内容はSwitch 2版の告知に書かれています。
25年前のRPGは、移動も戦闘も今より時間がかかります。そこで止まってしまうくらいなら、速度を上げて物語を最後まで見たほうがいいと思います。
パッケージ版には25周年記念ロゴのスリーブケースが付きます。ただしスクウェア・エニックスは、生産時期によっては付かない場合があると案内しています。
PS5で遊びたい人は注意が必要です。PS5専用版はなく、PS Storeで買えるのはPS4版になります。後方互換での動作です。
Switch版でも、収録されている内容は変わりません。Switch 2を持っていないなら、そのままSwitch版を選んで問題ないはずです。
けん玉のひとこと
25周年でSwitch 2版が出たこと自体より、こちらのほうがこの作品の強さを表しているんですよね。2013年のHDリマスター以降、新規移植と後方互換を重ねながら、ずっと現行機で遊べ続けてきたこと。
移植が途切れれば、遊べる機会はそこで終わります。13年間、どの世代の機械を買っても手が届く場所にあり続けた作品は、そう多くありません。
声が付いたことで表現の幅は広がり、同時に「自分で想像する余地」は確実に減りました。失ったものはあります。それでも、表情や間まで見せられるようになった得のほうが大きかったと思っています。
RPGがどちらの道を行くかの分かれ目で、最初の一歩を踏んだのが『X』だった、というところ。25年たって、その選択はもう後戻りしない場所まで来ています。
ゲームブースト機能があるので、昔の速度に付き合う覚悟は要りません。名前だけ知っていて触れずにきた人は、25周年のいまが始めどきだと思います。当時プレイした人も、声の演技を今の耳で聞き直すと、印象はだいぶ変わるはずです。
※ Steam版の販売価格は一次情報を確認しきれていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。
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