コラム

ニンテンドーダイレクト2日連続は本当に初めてか。放送記録で確かめた「ゼルダ40周年 Direct」の異例さ

ニンテンドーダイレクト2日連続は本当に初めてか。放送記録で確かめた「ゼルダ40周年 Direct」の異例さ
画像: 任天堂公式サイト「ゼルダの伝説40周年 Direct 2026.9.8/Nintendo Direct 2026.9.9」(©Nintendo)

任天堂が、Nintendo Direct(ニンテンドーダイレクト)を2日連続で配信します。8日23時が「ゼルダの伝説40周年 Direct」で約30分。翌9日23時が「Nintendo Direct 2026.9.9」で約45分です。けん玉も「2日連続は初めてでは」と思って告知を見ました。ただ、それは本当でしょうか。放送記録を調べたうえで、任天堂がなぜ2本に分けたのかまで考えます。

何が発表されたか

告知は9月4日、任天堂の公式 X と Nintendo Today! で行われました。任天堂自身が「2日連続で配信します」と書いています。2本の役割は、公式ページの説明文ではっきり分かれています。

  • 8日「ゼルダの伝説40周年 Direct」:シリーズ40周年の節目として、ゼルダ関連の情報を扱う回
  • 9日「Nintendo Direct」:この冬発売のタイトルを中心に Switch 2 ソフトを扱う回

どちらも任天堂公式 YouTube のほか、スマホアプリ Nintendo Today! でも見られます。

「2日連続は初」は本当か

Nintendo Life の全放送リストと Wikipedia の一覧を軸に調べました。どちらも欧米で配信された番組が対象です。2024年8月以降は、任天堂の米国公式アーカイブでも確認しています。

まず、同じ日に2本は前例があります。2020年9月17日は「モンスターハンター Direct」と「Direct mini ソフトメーカーラインナップ」が同日でした。2024年8月27日も「Indie World」と「ソフトメーカーラインナップ」が同日に配信されています。

一方、翌日にまたがる連日は、米国時間の日付で見る限り一覧に見当たりません。近い例は2014年4月にあります。「スマブラ Direct」が米国8日(日本では9日朝)、欧米向けの「Tomodachi Life Direct」が10日でした。地域と時差の数え方で印象が変わる例です。日本の夜に2本並ぶ今回のような形はありません。

ここで言葉を分けておきます。任天堂自身は「2日連続」とだけ書き、「初」とは言っていません。一方でファミ通は「前例のない“2夜連続”」、ORICON は「異例の2日連続」と表現しています。メディアの評価と任天堂の言葉は別物です。記録を調べた側として言えるのは、「翌日にまたがる連日配信は前例が見当たらず、初めての組み方とみられる」までです。「史上初」と言い切るのは避けます。

周年 Direct には「型」がある

参考になるのは2020年9月3日の「スーパーマリオブラザーズ35周年 Direct」です。この回では周年商品をまとめて出しました。3D コレクション、Game & Watch、期間限定のオンライン作『SUPER MARIO BROS. 35』、マリオカート ライブ、特設サイトです。

ゼルダ側の周年も振り返ります。

  • 25周年(2011年):『スカイウォードソード ゼルダ25周年パック』と設定資料集『ハイラル・ヒストリア』
  • 30周年(2016年):amiibo と「30周年記念盤 ゲーム音楽集」
  • 35周年(2021年):Game & Watch と『スカイウォードソード HD』

専用の Direct はどの周年にも見当たりません。本編シリーズの名前を冠した Direct も、調べた範囲では今回が初めてです(2014年の「ゼルダ無双 Direct」は別枠とします)。

6月の Direct で発表された Switch 2 版『ゼルダの伝説 時のオカリナ』は「2026年発売」とだけ告知され、発売日は未定です。けん玉も40周年 Direct で発売日が出ることを期待していますが、これは期待であって、告知された情報ではありません。マリオ35周年の例に沿うなら、8日の本命は新作の発表より、記念商品と復刻作のまとめ出しとみられます。

なぜ別日に切り出したのか

けん玉の見方はこうです。9日の説明文が「この冬に発売するタイトル」「Switch 2 ソフト」に絞られている点が鍵です。

任天堂の IR 資料では、Switch 2 は2026年6月末で累計2,368万台に達しています。これだけの台数が市場にある以上、年末商戦のソフトを45分丸ごと使って見せたい事情は読み取れます。そこに周年の回顧を混ぜると、どちらの印象も薄まります。

ソニーも9月3日に「State of Play」と「State of Play 日本」を同じ夜に続けて配信しました。こちらは同日2本の形なので、任天堂の組み方とは別種です。それでも「テーマ別に分けて、続けて出す」という考え方は共通しています。2社の2例なので流れと呼ぶのは早いですが、偶然とも言い切れません。

結論

8日は「ゼルダの40年の節目に何を出すか」、9日は「この冬、Switch 2 で何を買うか」の回です。見る側もこの2つを分けて構えると、2晩で1時間15分の情報を整理しやすくなります。「2日連続は初か」への答えは、「連日は前例が見当たらないが、任天堂は初とは言っていない」です。数字や記録で確かめられることは確かめてから、驚くことにします。

けん玉のひとこと

記録としては異例の組み方ですが、けん玉にとっては何より楽しみなイベントです。新作の発表も、この冬に向けたタイトルも、ゼルダのリメイクも、どれが来ても楽しい内容しか思い浮かびません。8日と9日の23時は、素直に画面の前で待つつもりです。

関連記事

購入ガイド––SwitchPlayStationXboxPC / Steam

ロマサガ3 リメイクと原作HDリマスター、どちらから遊ぶか。価格・機種・違いと予約の注意点

『ロマンシング サガ3』のリメイク(2027年2月16日、7,480円)と、3,500円の原作HDリマスターのどちらから遊ぶかを整理。機種と価格、作り直しで変わる点、デラックスの先行プレイで損しない予約の順番、未経験の人の入り方を載せました。