カプコンの『バイオハザード』は、番号の付いた新作と「RE:」の付いた作り直しを並べて出してきました。2027年には『バイオハザード RE:ベロニカ』が加わります。
バイオハザード、リメイクできる番号は残り3本。『RE:ベロニカ』の次にカプコンが向かう先
どの作品がどういう関係にあるかは『バイオハザード』はどれから遊ぶかで整理しました。ここでは先の話をします。作り直せる原作は、あと何本あるのか。
10月1日、英Video Games Chronicleがシリーズのエグゼクティブプロデューサー・竹内潤氏の発言を伝えました。作り直しの列はいつか番号の列に追いつく。そのとき何をするかはもう考えてある、という趣旨です。
ただ、この発言が出たのは日本で出た周年記念の雑誌でした。VGCはファンのアカウントが訳したものを引いており、自前の取材ではありません。元の雑誌そのものは特定できませんでした。
発言の確度はそこまでです。けれど「残りが何本か」は公式の情報で数えられます。
作り直しは原作の古い順に進んできた
並べてみると、きれいな順番になっています。原作の発売順に本編を並べた表です。
| 原作 | 原作の発売 | 作り直し |
|---|---|---|
| バイオハザード | 1996年3月/PlayStation | 2002年3月/ゲームキューブ |
| バイオハザード2 | 1998年1月/PlayStation | RE:2(2019年1月) |
| バイオハザード3 ラストエスケープ | 1999年9月/PlayStation | RE:3(2020年4月) |
| バイオハザード コード:ベロニカ | 2000年2月/ドリームキャスト | RE:ベロニカ(2027年予定) |
| バイオハザード0 | 2002年11月/ゲームキューブ | ― |
| バイオハザード4 | 2005年1月/ゲームキューブ | RE:4(2023年3月) |
| バイオハザード5 | 2009年3月/PS3・Xbox 360 | ― |
| バイオハザード6 | 2012年10月/PS3・Xbox 360 | ― |
発売年と販売本数は、カプコンのプラチナタイトル一覧(2026年6月30日時点)によります。番外編は入れていません。
順番が崩れているのは『0』だけです。原作は2002年に出ていますが、作り直しの列はここを飛ばして2005年の『4』へ進みました。
作り直しがなぜ続いてきたかは、数字が答えています。原作の『2』は496万本でしたが、『RE:2』は1,970万本。シリーズで最も売れた作品です。
『3』も350万本から『RE:3』の1,450万本に伸びました。『RE:4』は1,600万本です。原作の4倍前後まで届く商売を、途中でやめる理由はありません。
残っているのは『0』『5』『6』
2027年に『RE:ベロニカ』が出ると、1990年代と2000年の作品は作り直しが揃います。本編で手付かずなのは『0』『5』『6』の3本です。
『7』以降は一人称に切り替わった新しい路線なので、作り直す対象ではありません。番外編の『リベレーションズ』と『リベレーションズ2』は、本編の話の列には乗っていません。
3本という数は、1〜4年とばらつきながら作ってきたこの列が、2030年代のどこかで底を打つことを示しています。
しかも『5』と『6』は、作り直しづらい3本です。どちらもよく売れました。『5』は1,090万本、『6』は1,110万本で、どちらも初代を上回っています。
ただ、売れた理由は2人で撃ち合うアクションの気持ちよさのほうでした。弾が足りない恐怖を軸にした今の作り方と、正面からは噛み合いません。
2015年の『リベレーションズ2』が430万本を積んでいるので、外伝に回す手もあります。それでも、いま進めている列の延長にはなりません。
二本立てが交わるとき
竹内氏の発言として伝えられているのは、番号の作品は進行中の物語を追う列、作り直しは過去を追体験する列という整理です。その2本が、いつか同じ時期に届いてしまう。
VGCはさらに、アンブレラやスペンサー、『レクイエム』のラクーンシティを、合流に向けた仕込みとして挙げています。『ヴィレッジ』のあたりから段階的に置いてきた、ということのようです。
ここから先は読み方の話になりますが、交わらせ方は3つしかないように見えます。残り3本を作り直して追いつかせるか、作り直しの側に原作にない話を足すか、番号の側が過去へ戻るか。
そして3つ目は、もう始まっているように見えます。2026年2月27日に出た最新作『バイオハザード レクイエム』の舞台に、ラクーンシティが選ばれているからです。
ラクーンシティは『2』『3』、そして『RE:2』『RE:3』の町です。作り直しの側がいちばん時間をかけて描き直した場所に、番号の最新作が戻ってきた。合流は将来の課題ではなく、すでに手が付いているわけです。
数字の面でも、急ぐ必要はなさそうです。シリーズ累計は2億1,300万本(2026年6月30日時点)で、『レクイエム』は発売4か月ほどで800万本。土台は厚いままです。
けん玉のひとこと
「種が尽きる」という言い方が、少しおかしいと思っています。尽きるのは作り直せる原作で、尽きないのは作りたい話のほうなんですよね。
30年前の作品を今の技術で作り直す仕事は、いつか終わります。終わっていい仕事です。『RE:2』が1,970万本も届いたのは、原作が面白かったからだけではないはず。
むしろ心配なのは『5』と『6』の扱いです。合わせて2,200万本を売った作品が、今の路線に合わないからと順番を飛ばされるのは惜しいところ。弾が足りない恐怖の作りに寄せすぎず、あの撃ち合いの楽しさを残した形で戻ってきてほしいんですよね。
そして『0』は、ぜひ作り直してほしい1本です。初代の洋館に入る直前の話で、『RE:2』『RE:3』のあとに残された最後の空白のところ。
まずは2027年の『RE:ベロニカ』を待ちます。クレアが孤島で何を見るのか、27年ぶりに確かめられます。その先をこうして気にできるのは、ここまでシリーズが途切れずに続いてきたからなんですよね。
※ 竹内潤氏の発言が載った雑誌は特定できていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。




