PlayStation 3の基本データ

項目 内容
ハード名 PlayStation 3
日本発売 2006年11月11日
発売時価格 20GBモデル 59,800円(税込62,790円)/60GBモデルはオープン価格
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント(現・SIE)
世界累計実売 8,740万台以上(2017年3月31日時点)

値段の話から始まったハードだった

PlayStation 3が日本で発売されたのは、2006年11月11日でした。2026年の11月で、そこから20年になります。

発売時の価格は、HDD 20GBモデルが希望小売価格59,800円(税込62,790円)でした。HDD 60GBモデルはオープン価格です。

当時の据え置き機としては高い部類でした。発表の時点から価格が話題になったハードとして記憶している人も多いはずです。

値段でハードが語られたのは、これが最初ではありません。1994年の次世代機戦争も、決着に効いたのは値下げ合戦のあとに来たソフトのほうでした。

何にお金がかかっていたか

内訳は仕様を見ると分かります。CPUにCell、GPUにRSXを積み、メモリはXDRとGDDR3が256MBずつでした。

そしてブルーレイディスクドライブです。2倍速のBD読み出しに対応し、DVDは8倍速でした。当時まだ普及していなかった規格を、ゲーム機に標準で載せています。

プレスリリースには、PlayStationとPlayStation 2のソフトとの互換性も明記されていました。過去2世代分の資産をそのまま持ち込める設計です。

ただし2つのモデルは同じではありませんでした。HDMI出力は60GBモデルのみ標準搭載で、20GBモデルには付いていません。同じ本体名で、映像の出し方が違いました。

欧州だけ4か月遅れた

発表段階では、北米が2006年11月17日、欧州も同じ11月17日と告知されていました。世界同時発売という打ち出しです。

実際に間に合ったのは北米とカナダまででした。欧州はブルーレイ用レーザーダイオードの生産が遅れ、発売は2007年3月23日にずれ込んでいます。

BDドライブを載せた判断が、そのまま発売スケジュールに跳ね返った形です。20年前の話ですが、部品ひとつで発売日が動く構図は今も変わりません。

重さも値段も、あとから下がった

初期モデルは大きく重い本体でした。2009年9月の薄型(CECH-2000系)で、45nm版Cellと65nm版RSXに切り替わります。電源容量も250Wまで下がりました。

2012年9月には超薄型(CECH-4000系)が出て、さらに軽くなっています。6年かけて、発売時とは別物と言っていい形に落ち着きました。

出荷が終わったのは2017年春と報じられています。SIEが公表している実売台数は、2017年3月31日時点で8,740万台以上です。この数字が最後の到達点になりました。

台数の公表がどこで止まるかという話は、PSVRの10年でも同じ形で出てきます。

一度は閉じかけたストア

いまも語られるのが2021年の一件です。SIEは同年3月30日、PS3とPS Vita向けPlayStation Storeを夏に終了すると発表しました。旧作を買う手段が消えるとして、反発は大きく出ています。

そして同社は判断を取り消しました。PlayStation.Blogの発表にはこう書かれています。

この判断は誤っていたとの結論に至りました。

予定どおり終了したのは、PSP向けの購入機能だけでした。その延命が5年もったことになります。2026年9月現在、PS3向けストアではまだソフトを購入できます。

ただし終わりは見えています。PS3とPS Vita向けストアの新規購入は、2027年7月に全世界で終了すると報じられています。一部の地域は2026年内に先行して終わる見込みで、日本がそこに含まれるかは示されていません。

購入済みのコンテンツは、その後も当面はダウンロードできるとされています。20周年は、買える最後の期間と重なっています。

今遊ぶ方法

クラウドストリーミングで遊ぶ

PS5とPS4なら、PlayStation Plus(PS Plus)プレミアムでPS3タイトルを遊べます。窓口は「クラシックスカタログ」です。PS3の実機を持たずにPS3のソフトへ触れられるのは、この経路だけです。

注意点が2つあります。PS3タイトルはすべてクラウドストリーミング専用で、本体にダウンロードして遊ぶ形ではありません。常時接続が前提になり、回線が細ければ画質と操作の反応に出ます。

もう1つは加入プランです。エクストラでは対象外で、プレミアムが必要になります。PlayStation Portalでもこのカタログは動きません。こちらはPS5タイトルのクラウド再生までの対応です。

収録は入れ替わります。PlayStation.Blogの更新告知では、『Demon’s Souls』『ICO Classics HD』『地球防衛軍4』『ロストプラネット2』などが挙がっていました。

目当ての1本が決まっているなら、加入する前に確かめたほうが確実です。カタログの一覧はPlayStationの公式サイトに出ています。

移植版・リメイクを買う

PS3の代表作には、別のハード向けに作り直されたものがあります。回線も実機も要らないのは、この経路だけです。

『メタルギアソリッド4』は、2026年8月27日発売の『メタルギア ソリッド:マスターコレクション Vol.2』に入りました。PS3独占だった作品が他機種に出たのは、これが初めてです。

対応はPC・PS5・Xbox Series X|S・Switch・Switch 2で、PS4版はありません。買うハードを決めるときは、ここだけ注意が要ります。

『The Last of Us』は『Part I』としてPS5とPCで作り直されています。『Demon’s Souls』のリメイクは、2026年9月時点ではPS5でのみ遊べます。

PS3の実機とPS Storeで買う

クラウドにも移植にも入っていない作品は、PS3本体でストアから買うしか残っていません。本体の出荷は2017年に終わっているので、いま用意するなら中古が前提になります。

新規購入が終わるのは2027年7月です。買い残しに心当たりがあるなら、20周年の11月あたりを目安に、一度PS Storeを開いておくといいです。

けん玉のひとこと

20年前に高いと言われたハードで、いちばん長く残ったのは本体ではなくソフトのほうでした。『メタルギアソリッド4』がPS3以外で遊べるようになったのは、2026年です。18年かかっています。

旧作を遊べる形にし直す仕事は地味で、売上の話題にもなりにくいところです。それでも20年後に効いてくるのは、この積み重ねのほうだと思います。

2021年にストアの終了を撤回した判断も、いま振り返ると効きました。あそこで閉じていたら、この5年に買われた旧作は存在しません。撤回できる会社だという証明にもなっています。

そのうえで望みたいのは、クラウド専用という形からの一歩です。回線が要る遊び方は、20年前のソフトを保存する手段としては心もとないと感じます。

権利関係が簡単でないのは分かったうえで、ダウンロードして手元に置ける形で残る作品が増えてほしいです。

答えが出るのは2027年7月でしょう。購入機能が終わったあとにクラシックスカタログがどれだけ増えるかを見れば、この20年分をどこまで残す気があるのかが分かります。

※ 本体の出荷終了とPlayStation Storeの購入終了の時期は一次情報を確認しきれていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。