ファイアーエムブレムを遊んだことはないけれど、名前は知っている。そういう人にとって一番の壁は、作品数の多さです。
ファイアーエムブレムを初めて遊ぶなら。『万紫千紅』9月17日発売を機に、どれから始めるか
9月17日には最新作『ファイアーエムブレム 万紫千紅(ばんしせんこう)』が出ます。これを機に始めるなら、いま買える作品のどれを選べばいいのか。公式サイトに書かれている情報だけで並べて、最初の1本まで絞りました。
選ぶときに見るのは3つ
見るべきところは多くありません。持っている本体で動くか、いくらか、そして負けたときにどこまで戻れるか。この3つです。
3つ目が、このシリーズでは特に効きます。ファイアーエムブレムには「クラシック」というモードがあり、これを選ぶと戦闘で倒された味方は戻ってきません。1人失うたびに章の最初からやり直す遊び方になります。
一方の「カジュアル」を選べば、失った味方は復活します。これから挙げる新しい3本には、戦闘中の行動を巻き戻せる機能も入っています。初めて触るなら、この2つがそろっているかどうかで選んで構いません。
なお、舞台は作品ごとに変わります。『エンゲージ』は竜を神と崇めるエレオス大陸、『万紫千紅』は神々が支配する「ダグザの地」です。前の作品との物語上のつながりを、任天堂は公式サイトで説明していません。
最初の1本は『ファイアーエムブレム エンゲージ』
結論から書きます。初めての1本には『ファイアーエムブレム エンゲージ』を勧めます。2023年1月20日発売の Switch 用ソフトで、パッケージ版7,678円、ダウンロード版7,600円です(税込。以下の価格はすべて執筆時点の目安)。
理由は、失敗の重さを3つの手段で下げられるからです。公式の「ゲームの流れ」は、難易度をノーマル・ハード・ルナティックの3段階に分けています。ノーマルは初心者・中級者向けの案内です。
モードもカジュアルとクラシックの両方を備えます。さらに「竜の時水晶」を使えば、出撃中に選んだ手をさかのぼって、やり直すことができます。
難易度・モード・巻き戻しの3つで、失敗の重さを自分で決められるということです。初めてシミュレーションRPGに触る人が詰まるのは、たいていこの失敗の重さのところです。
内容は、指輪に宿る「紋章士」の力を借りて戦う一作。紋章士とエンゲージすると特別な必殺技が出ます。Switch で動くので、Switch 2 をまだ持っていない人でも始められます。
最新作から入りたいなら『万紫千紅』
Switch 2 を持っていて、発売の盛り上がりに乗りたいなら、最新作から入って構いません。『ファイアーエムブレム 万紫千紅』は9月17日発売、Switch 2 専用です。開発はインテリジェントシステムズ、発売は任天堂。
価格はダウンロード版8,980円、パッケージ版9,980円。アートブックなどが付く限定セットは14,980円です。ゲームソフトの値段が40年でどう推移したかを見ても、今の大作として珍しい額ではありません。
初心者向けの作りも入っています。公式のゲームシステム紹介によると、難易度はノーマルとハードの2段階で、途中で下げることもできます。モードはカジュアルとクラシック。味方が倒れたときに戦況を巻き戻す仕組みもあります。
気をつけたいのは、体験版が配信されていないことです。任天堂の体験版一覧に本作は載っていません。手触りを確かめないまま8,980円を出すことになります。
もう一点、覚えることは多めです。4人の戦士が大剣闘祭の優勝を狙う話に、救世主が魔神バロールへ立ち向かう話が重なります。主人公ごとに育成のやり方も変わります。初めての1本としては、入口がやや広くなります。
長く遊びたいなら『風花雪月』
腰を据えて遊びたい人には『ファイアーエムブレム 風花雪月』があります。2019年7月26日発売の Switch 用ソフトで、パッケージ版・ダウンロード版とも7,678円です。
公式サイトはこの作品を、仲間を育てるRPGと戦術を立てるシミュレーションを融合させたゲームと説明しています。選択によって物語は三つの異なる結末へ向かいます。1本のソフトで筋道が変わるということです。
やさしさの作りはたたかい方の紹介ページにあります。難易度2段階とモード2段階を最初に選ぶ形式で、「天刻の拍動」を使えば戦闘中の行動を一手単位で巻き戻せます。
一手だけ戻せる、という細かさがこの作品の特徴です。ただし三つの結末を追うぶん、遊び終えるまでの時間は長くなります。最初の1本というより、シリーズが合うと分かったあとの2本目に向いています。
まず無料で試すなら『無双 風花雪月』の体験版
お金を出す前に手触りを確かめたい人は、ここから入れます。『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』は2022年6月24日発売、Switch 用で7,920円。体験版が配信されています。
体験版では序章がまるごと遊べて、分岐する3ルートもエピソード4まで進められます。セーブデータは製品版に引き継げます。条件はコーエーテクモの公式サイトに書かれています。
ただし注意が1つ。本作はタクティカルアクションで、本編のシミュレーションRPGとは操作感が違います。世界観と登場人物には触れられますが、マス目の上で部隊を動かすあの遊びとは別物です。ここを取り違えると、本編を買ったときに戸惑います。
スマホで顔ぶれを知るなら『ヒーローズ』
もっと手前で試すなら、スマートフォン向けの『ファイアーエムブレム ヒーローズ』があります。公式サイトによると、iOS と Android で配信中、基本プレイ無料です。
歴代作品の登場人物が集まる作りなので、シリーズの顔ぶれを知る入口としては手軽です。ただし据置機の本編とは規模も遊び方も違います。これだけで合う合わないは決まりません。
昔の作品は Nintendo Switch Online で
古い作品が気になったときの道も書いておきます。Nintendo Switch Online では、スーパーファミコンの『聖戦の系譜』が通常のプランで遊べます。
ゲームボーイアドバンスの『封印の剣』『烈火の剣』『聖魔の光石』は、追加パック加入者向けの配信です。月々の会費だけで手が出せるので、最初の1本を決めたあとの寄り道に向いています。
一方、3DS の『覚醒』『if』『Echoes もうひとりの英雄王』は、新品のダウンロード購入ができません。3DS のニンテンドーeショップが2023年3月28日で新規購入を終えたためです。遊ぶなら中古のソフトを探すことになります。
いま遊べるものを並べると
| 作品 | 機種 | 価格(税込・目安) | やさしさの設定 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| ファイアーエムブレム エンゲージ | Switch | DL 7,600円/パッケージ 7,678円 | 難易度3段階+カジュアル+巻き戻し | 初めての1本。調整が一番細かい |
| ファイアーエムブレム 万紫千紅 | Switch 2 | DL 8,980円/パッケージ 9,980円 | 難易度2段階(途中で下げられる)+カジュアル+巻き戻し | Switch 2 があり、発売に乗りたい人 |
| ファイアーエムブレム 風花雪月 | Switch | 7,678円 | 難易度2段階+カジュアル+一手ずつ巻き戻し | 三つの結末を追い、長く遊びたい人 |
| ファイアーエムブレム無双 風花雪月 | Switch | 7,920円 | ―(タクティカルアクション) | 体験版で無料から試したい人 |
| ファイアーエムブレム ヒーローズ | iOS/Android | 基本無料 | ―(スマホ向け) | 登場人物の顔ぶれだけ知りたい人 |
| 聖戦の系譜/封印の剣ほか | Switch(NSO) | 会費のみ | ―(当時のまま) | 昔の作品に寄り道したい人 |
| 覚醒/if/Echoes | 3DS | 中古のみ | ―(当時のまま) | 新品のダウンロード購入は終了済み |
結局どれを選ぶか
Switch しか持っていない人、シリーズを一度も触っていない人は『エンゲージ』。Switch 2 があって発売の盛り上がりに乗りたい人は『万紫千紅』。ほとんどの人はこの2つのどちらかで決まると思います。
腰を据えて長く遊びたいなら『風花雪月』、その前に無料で試したいなら『無双 風花雪月』の体験版。この順で考えれば、あまり迷わずに済みます。
このシリーズは「仲間が死ぬと戻らない」という一点で語られがちです。でもここで挙げた新しい3本は、どれも最初に厳しさを選ばせてくれます。怖がって手を出さないままでいるのは、少しもったいないと思います。
※ Nintendo Switch Online で配信中のシリーズ作品の全ラインナップは一次情報を確認しきれていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。
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