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セガサターンを今遊ぶ方法。現行機に残っているのは数本で、ミニもサブスクもない

セガサターンを今遊ぶ方法。現行機に残っているのは数本で、ミニもサブスクもない

押し入れから本体が出てきた、あるいは中古の棚で見かけた。セガサターンをもう一度動かしたくなったとき、他のハードと同じ感覚で探すと手が止まります。

ファミコンもメガドライブも、今は公式のミニ本体やサブスクで当時のソフトがまとめて遊べます。サターンには、それがありません。2026年9月の時点で何が残っているのかを並べてみます。

日本では売れて、北米では売れなかった

地域 発売日 発売時価格
日本 1994年11月22日 44,800円
北米 1995年5月11日 399.99ドル
欧州 1995年7月8日 399.99ポンド

販売台数は日本で575万台、北米で180万台、欧州で100万台とされます。その他の地域を含めた世界の合計は926万台です。いずれもセガの公表値ではなく、広く引用されている推計です。

目を引くのは日本と北米の差です。北米は180万台で止まりました。セガは1998年に北米と欧州から退き、日本では2000年まで本体の生産を続けています。

同じ年に始まったPlayStationとの競争は、1994年の次世代機戦争で書きました。値段ではなくソフトで差がついた話です。

この売れ方が、そのまま今に効いています。海外で数が出なかったハードのソフトは、世界向けに作り直す理由が立ちにくくなります。移植の少なさは、権利や技術だけの問題ではないわけです。

移植が少ないのは、ハードの作りにも理由がある

サターンは日立のSH-2というCPUを2基積んでいます。当時としては贅沢な構成ですが、2つを同時に動かすのが難しく、開発現場からは扱いにくいハードだと言われていました。

『バーチャファイター』の鈴木裕氏も、速い1つのプロセッサのほうが望ましいと語っています。2つのCPUを扱えるプログラマーはほとんどいない、という趣旨の発言も残っています。初期の開発機材もPlayStation向けより高価でした。

中小の開発会社が競合機へ流れた一因です。作るのが難しかったハードは、移すのも難しい。当時のソフトをそのまま動かそうとすると、この二重構造を再現するところから始めることになります。

現行機で買えるのは、一本ずつ移された数本だけ

数は少ないものの、個別に移植された作品はあります。トレジャーのシューティング『レイディアントシルバーガン』は2023年11月3日にSteam版が出ました。Steamのストアページから2,500円で購入できます。

RPGの『グランディア』は、HDリマスターが2019年10月15日にSteamへ出ました。Switch向けには初代と『II』をまとめた『グランディア HDコレクション』が2020年3月25日に発売されています。

『パンツァードラグーン』は初代のリメイクが2020年に出ました。Switch版が4月2日、Steam版が9月25日、PS4版が翌2021年3月26日です。Steamでは今も購入できます。

続編『ツヴァイ』のリメイクは、Steamで体験版が配信中です。正式な配信日はまだ出ていません。

一方で、止まっているものもあります。『NiGHTS into Dreams…』はSteamにページがあります。ただ、日本から開くと地域制限の表示が出て、購入できません。

『バーチャファイター3tb』は2023年11月28日からアーケードで復活稼働しました。家庭用やPCへの配信はない状態です。残っているのは、一本ずつ別々に移された作品だけです。

ミニ本体もサブスクも、サターンには来ていない

セガが出したミニハードは、2019年のメガドライブミニと2022年のメガドライブミニ2です。ミニ2は60本を収録しました。サターンミニは、2026年9月の時点で発表も発売もされていません。

サブスクも同じです。Nintendo Switch Onlineで遊べるセガのハードはセガ メガドライブまでで、サターンの作品は含まれていません。

メガドライブ世代までは公式にたどり着ける道があり、サターン世代でぷつりと切れています。これが今の状況です。

実機は、電池と映像でつまずく

セガの有償修理は、2007年9月28日に佐倉事業所のサービスセンターへ到着した分をもって終了しました。ドリームキャストと同時です。今から実機を直すなら、専門店か自分の手でということになります。

不調で多いのはディスクの読み込みです。修理を請け負う店の解説でも、ピックアップレンズの劣化による読み込み不良が挙げられています。動く個体を手に入れても、いつまで読めるかは分かりません。

セーブデータの扱いにも癖があります。本体のバックアップメモリはCR2032のリチウム電池で保持する仕組みで、電池が切れれば保存したデータは消えるとされます。買ったらまず電池を見る、くらいの構えがいります。

映像もそのままでは映りません。純正のケーブルはコンポジット、S端子、RGBの3種類でした。どれもアナログ出力なので、HDMI入力しかない今のテレビにつなぐには、変換機やアップスケーラーを挟むことになります。

エミュレーターは受け皿になるのか

サターンのエミュレーターとしては、YabauseやMednafen、SSF、Kronosといった名前が知られています。検索で「セガサターン エミュレーター」がよく打たれるのも、公式の手段がないからでしょう。

ただ、動かすには本体のBIOSとソフトのデータが要ります。違法に公開されたデータの入手は、私的な利用が目的でも著作権の侵害にあたるとされています。

自分が持っているソフトから吸い出す場合も、条件が付きます。コピー防止の仕組みを外す操作を伴うと、私的複製として認められないとされています。

手元に実機とソフトがあり、手間をいとわない人向けの選択肢です。「今遊ぶ方法」として気軽に勧められるものではない、というのが正直なところです。

けん玉のひとこと

サターンだけがこうなっている理由は、たぶん一つではありません。海外で台数が伸びなかったこと、開発が難しかったこと、権利が散らばっていること。どれも本当なんでしょう。

ただ、遊びたい側からすると理由はあまり関係ありません。手段があるかないか、それだけなんですよね。

それでも、パンツァードラグーンもグランディアもレイディアントシルバーガンも、誰かが今の機械に移してくれた作品です。まとめてではなく一本ずつ、しかも何年もかけて。数は少ないけれど、残っているものは残っているところ。

メガドライブミニ2が60本を積んで出た以上、できない話ではないはずです。2つのCPUをどう再現するかという面倒はあるにせよ、やると決めた会社がやれば形になります。

近いところでは『ツヴァイ』のリメイクに配信日が付くかどうか。ここがセガの姿勢を測る物差しになるはずです。一本ずつでも構わないので、続けてほしいんですよね。

押し入れの本体を動かすか、Steamで買える数本から入るか。どちらにしても、サターンのソフトは今のところ「探しに行かないと出会えない」側にあります。気になる作品があるなら、配信が続いているうちに手を付けておくのがよさそうです。

※ セガサターンの累計販売台数と一部の移植作品の配信状況は一次情報を確認しきれていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。

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グランディア HDコレクション Nintendo Switch

初代と『II』をまとめた移植版。初代はサターンが初出

パンツァードラグーン:リメイク Nintendo Switch

1995年の初代を作り直した一本

メガドライブミニ2

サターンの1つ前の世代。公式にまとめて遊べるのはここまで

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