『ファイナルファンタジーXV』が発売されたのは2016年11月29日です。今年の11月で10年になります。
ファイナルファンタジーXV、11月で発売10年。『ヴェルサスXIII』の発表から数えて20年

ただ、この作品には「10年」がもう一つあります。最初に世に出たのは2006年5月。『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』という、別の名前でした。
発表から発売までに10年半。発表の年から数えると、今年でちょうど20年になります。シリーズの入口の選び方はファイナルファンタジーはどれから始める?で整理しました。
2006年、PS3向け「3本のうちの1本」として発表された
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 当初の名称 | FINAL FANTASY Versus XIII |
| 発表 | 2006年5月 |
| 当初の対応機種 | PlayStation 3 専用 |
| 当初のディレクター | 野村哲也 |
| 発売時のディレクター | 田畑端 |
| 改題の発表 | 2013年6月12日 |
| 発売日 | 2016年11月29日 |
| 発売時の対応機種 | PlayStation 4、Xbox One |
| 発売時の価格 | 8,800円+税 |
スクウェア・エニックスは2006年5月のプレスリリースで、一つの構想を示しています。「FABULA NOVA CRYSTALLIS(ファブラ ノヴァ クリスタリス)」です。
共通の神話を下敷きにしつつ、主人公も世界観も物語も違う作品を同時に走らせる。その第一陣として挙がったのが3本です。
PS3向けの『FINAL FANTASY XIII』と『FINAL FANTASY Versus XIII』、そして携帯電話向けの『FINAL FANTASY Agito XIII』。
『ヴェルサスXIII』のディレクター兼キャラクターデザイナーは野村哲也さん、プロデューサーは橋本真司でした。
つまりこの時点では、ナンバリング作ではありません。PS3専用の「XIIIシリーズの1本」として始まった企画です。
2013年、ナンバリング作になり、機種も次世代機へ移った
次の大きな発表が来たのは、7年後の2013年6月12日でした。公式ニュースの見出しは、こうです。「『FINAL FANTASY Versus XIII』『FINAL FANTASY XV』として次世代機向けに開発」。
改題の理由は、こう書かれています。
開発が進行する中で、そのプロジェクト規模が「ファイナルファンタジー」シリーズのナンバリングタイトルに相応しいタイトルへと発展しております。
対応機種もPS3からPS4とXbox Oneに変わりました。発売日と価格は、この時点で「未定」です。
一方で「ゲームの世界観、ストーリー、コンセプトなどは発表当初からの変更はありません」とも明記されています。別の作品に作り替えたのではなく、同じ企画を据えたまま器を大きくした、という説明です。
この発表資料で野村哲也さんの名前が出てくるのは「CHARACTER DESIGN」の欄だけで、ディレクターの表記はありません。そして3年後の公式発表では、ディレクターとして田畑端さんがコメントを出しています。
2016年、9月30日の発売が8月に止まった
発売日が初めて示されたのは2016年3月31日です。発表会「UNCOVERED FINAL FANTASY XV」がロサンゼルスで開かれました。
そこで告げられたのが、9月30日の世界同時発売です。プレイステーション公式ブログも同じ日に伝えています。
ところが8月15日、スクウェア・エニックスは発売日変更のお知らせを出します。9月30日から11月29日へ、2か月の延期でした。
理由として書かれたのは「さらに完成度を高めるために今しばらくの期間が必要」。あわせて載った田畑端さんのコメントが、延期の発表としてはめずらしい内容です。
マスターバージョンは既に完成している、と書いてあるのです。そのうえで検証を進めたところ、目標の品質に届いていない部分が見つかった。パッチで対応することはできる、と続きます。
全てのユーザーがパッチを当てられる環境ではないことを考え、ユーザー全員に極上クオリティをお届けするためにもう少し時間をいただきたい
完成したものを出せる状態にしておきながら、「パッチを当てられない人がいる」を理由に発売日を2か月下げた。延期の説明としては、そういう形です。
評価は分かれ、売り方は長く続いた
発売後の批評は、高い評価で足並みがそろったわけではありません。海外レビューを集計するMetacriticのPS4版は、109件の平均で81点です(2026年10月時点)。ユーザースコアは5,116件で7.4でした。
『X』や『XII』は92点でしたが、直前のナンバリング作『XIII』(2009年)は83点です。そこに並べると、81点は特別に低いわけではありません。ただ、上位とも言えない位置でした。
否定的な批評に埋まった作品でもありません。評価が割れたまま走り出した、という形です。
そこから先は長く売られました。2018年3月には追加要素を入れた「ロイヤルエディション」がPS4とXbox One向けに、PC向けの「ウィンドウズエディション」が同じ月に出ています。
展開の幅も広がりました。簡略版の『ポケットエディション』がスマートフォン向けに配信されています。本編はGoogle Stadia向けにも配信されました(Stadiaは2023年にサービスを終了)。
公式ポータルが1,000万本の達成を伝えたのは2022年5月17日です。全プラットフォームのパッケージとダウンロードを合わせた、出荷・販売の合計。発売から5年半かけて届いた数字でした。
シリーズ全体の累計の数え方はファイナルファンタジーは累計2億1200万本で整理しています。『XV』の1,000万本も、この合計に積まれている1本です。
作品を離れた動きもありました。ディレクターの田畑端さんは2018年10月31日付でスクウェア・エニックスを退社しています。発表は11月8日の公式番組でした。
今遊ぶ方法
いま買えるのは、追加要素込みの「ロイヤルエディション」と、PC向けの「ウィンドウズエディション」です。Switch向けには出ていません。Xbox Game Passの対象にもなっていません。
ロイヤルエディションはPS4とXbox One/Xbox Series X|S向けで、どちらも8,580円(税込)です。PS4のものはPS5でも起動します。Xboxはダウンロード販売のみです。
PCはSteamのストアページから買えます。通常8,580円ですが、2026年10月4日時点では70%引きの2,574円でした。10年前の大作をこの価格で通して遊べるので、PCを持っているなら入口としては軽いほうです。
けん玉のひとこと
発表から発売まで10年半。数字だけ見ると停滞の話に聞こえますが、2013年の発表資料を読み直すと受け取り方が変わるところ。世界観とストーリーとコンセプトは変えていない、とわざわざ書いてあるんですよね。
10年のあいだにPS3からPS4へハードが一世代またぎ、名前も、表に立つ人も変わりました。それでも芯は置いたまま運び続けて、最後は世界同時発売まで持っていった。途中でたたむ判断もありえた企画を形にしたことは、素直にすごいと思います。
延期のときに「パッチを当てられない人がいる」を理由に挙げたのも、いま読むと誠実な決め方です。発売日からパッチ前提の作品が並ぶようになった今だと、なおさら重く響くはず。
評価が割れた1本ではあります。ただ、割れたこと自体が、当時これだけの規模で何かを試した証でもあるんですよね。11月29日が10年の節目です。気になっていたなら、安く触れる時期のうちに見に行ってみてください。
※ ディレクター交代の具体的な時期は一次情報を確認しきれていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。
関連商品広告
以下のリンクから商品を購入されると、当サイトに紹介料が支払われることがあります。価格や在庫は変わることがあるため、各ストアでご確認ください。




