コラム

ポケモンの累計出荷本数は4億8900万本。歴代作品の売れ方を公式の数字で並べる

ポケモンの累計出荷本数は4億8900万本。歴代作品の売れ方を公式の数字で並べる

ポケモンの累計本数を調べると、「5億本」という数字をよく見かけます。ただ、株式会社ポケモンの広報室が出しているブランドシートに載っていたのは、別の数字でした。

全ポケモン関連ゲームソフトの全世界累計出荷本数は、2025年3月末時点で4億8900万本以上です。2025年11月に出た最新のシートでも、この数字のままでした。5億本を超えたという公式の発表は、今のところ見つかりません。

節目の発表をさかのぼると、ひとつ前は2017年11月の「3億本突破」でした。そこから7年あまりで1億8900万本以上を積んだことになります。

『赤・緑』の発売は1996年2月27日で、30周年のキックオフが告知されたのは今年の1月でした。シリーズは2月に30年を迎えています。

どの作品が数字を押し上げたのか

作品ごとの本数は、任天堂が公表しているものだけを拾いました。IRのソフト販売実績と、過去の決算説明会参考資料です。シリーズの累計をメーカーの公表値だけで追うやり方は、ファイナルファンタジーの2億1200万本でも同じでした。

作品 機種 全世界累計 集計時点
赤・緑・青/金・銀/クリスタル ゲームボーイ・同カラー ― ―
ルビー・サファイア ゲームボーイアドバンス ― ―
ファイアレッド・リーフグリーン ゲームボーイアドバンス 1,182万本 2008年3月末
エメラルド ゲームボーイアドバンス 632万本 2007年3月末
ダイヤモンド・パール ニンテンドーDS 1,477万本 2008年3月末
ハートゴールド・ソウルシルバー/ブラック・ホワイト ニンテンドーDS ― ―
X・Y ニンテンドー3DS 1,680万本 2026年3月末
オメガルビー・アルファサファイア ニンテンドー3DS 1,468万本 2026年3月末
サン・ムーン ニンテンドー3DS 1,634万本 2026年3月末
ウルトラサン・ウルトラムーン ニンテンドー3DS 928万本 2026年3月末
ソード・シールド Nintendo Switch 2,726万本 2026年6月末
スカーレット・バイオレット Nintendo Switch 2,846万本 2026年6月末

数字が「―」の行があるのは、書き漏らしではありません。任天堂のソフト販売実績ページは、現行機と3DSについて売れた上位10本を載せる形式です。過去の決算説明会参考資料は、その期にミリオンセラーになった自社タイトルだけを並べます。

つまり、世代をまたいで全作を同じ条件で並べた公式の一覧は存在しません。『赤・緑』や『金・銀』の本数も、IRをたどった範囲では見つかりませんでした。シリーズを数字で語ろうとすると、出発点になる世代の記録がいちばん薄いです。

集計時点の違いにも注意が必要です。『ダイヤモンド・パール』の1,477万本は2008年3月末の数字で、そのあとも売れ続けています。

3DSの4本は2026年3月末時点、Switchの2本は2026年6月末時点の数字です。素直に比べられるのは、同じ集計時点どうしだけです。

それでも傾向は読めます。3DSの4本はいずれも900万本を超え、Switchの2本は2,700万本台に乗りました。1作が跳ねて全体を引っ張ったのではなく、どの世代でも大きく外さずに積み上げてきた売れ方です。

最新作の『Pokémon LEGENDS Z-A』は2025年10月の発売です。ブランドシートによれば、発売初週に全世界580万本を記録しました。IRの上位10本にはまだ入っていないので、累計がどこまで伸びたかは次の更新待ちになります。

本体の普及と並べて読む

ポケモン本編が実際に出てきたハードだけを、本体とソフトの累計で並べます。

ハード 本体累計 任天堂のソフト累計
ゲームボーイ(カラー含む) 1億1,869万台 5億111万本
ゲームボーイアドバンス 8,151万台 3億7,742万本
ニンテンドーDS 1億5,402万台 9億4,876万本
ニンテンドー3DS 7,594万台 3億9,231万本
Nintendo Switch 1億5,659万台 15億6,195万本
Nintendo Switch 2 2,368万台 5,817万本

いずれも2026年6月末時点の全世界累計です。

3DSのソフト販売実績は上位10本の表で、そのうち4本がポケモン本編でした。1位の『マリオカート7』が1,899万本なので、『X・Y』の1,680万本は2位にあたります。

4本の合計は5,710万本で、任天堂が3DS向けに売ったソフト3億9,231万本のうち約15%を占めます。

本体の台数と並べると、もっと分かりやすくなります。3DSは全世界7,594万台で、そこにポケモン本編4本が5,710万本届いています。本体4台につき3本ぶんです。携帯機時代のポケモンの比重は、こういう大きさでした。

Switchでは様子が変わります。上位10本に入ったポケモンは2本で、順位は6位と7位でした。合計5,572万本は、Switchで任天堂が売ったソフト15億6,195万本の約4%にあたります。

比率が下がったのはポケモンが落ちたからではなく、Switch全体がそれ以上に大きくなったからです。1位の『マリオカート8 デラックス』は7,153万本に届いています。

けん玉のひとこと

調べる前は、ポケモンの数字は『赤・緑』の大当たりから地続きに伸びてきたんだろうと思っていました。並べてみると、印象は少し違います。

世代ごとに1,000万本前後から2,000万本台を外さず積む、その繰り返しで4億8900万本まで来ているところ。

ひっかかったのは、自分も「5億本」と書きかけたことなんですよね。ブランドシートを開くまで、疑っていませんでした。

シリーズの累計は切りのいい数字で語られがちで、桁が大きくなるほど検算されにくくなります。100万本の数え方でも同じことが起きていました。

30周年の年に、5億本突破の発表が出る日はそう遠くないはず。そのときは数字だけでなく、最後の1,100万本をどの作品が運んだのかまで見てみたいところ。

ゲームボーイ世代の本数が公式に出てくることがあれば、この表は書き直したいですね。ポケモンの売上を調べにきた人に、公式の数字がどこまであるのかを渡せたなら十分です。

※ ゲームボーイ版ポケモンの販売本数・『Pokémon LEGENDS Z-A』の累計本数は一次情報を確認しきれていないため、誤りがあればお問い合わせからお知らせください。

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