『ファミ通ゲーム白書2026』が8月6日に出ました。発行元の角川アスキー総合研究所によると、2025年の国内ゲーム市場は2兆5885億円です。前の年から8.0%伸びています。
ファミ通ゲーム白書2026、2025年の国内ゲーム市場は2兆5885億円。8.0%増は数量か単価か

昨年の白書(ファミ通ゲーム白書2025)では、2024年が2兆3961億円で3.4%増でした。伸び率が倍以上になった1年です。増えたのは遊ぶ人や買われた数なのか、それとも値段なのか。発表された数字で確かめます。
8.0%は二つある
先に、取り違えやすい数字を分けておきます。同じ発表の世界市場にも「家庭用ゲームが8.0%増」という数字があり、国内の総額とたまたまそろっています。世界全体の伸びは3.5%増でした。
国内については、家庭用・モバイル・PCの内訳が発表にありません。世界の分野別の伸びを、国内の内訳として読まないようにしたいところです。
遊ぶ人は3.0%増えた
まず、この市場規模に何が入っているかです。ゲームソフトのパッケージとダウンロードに、追加コンテンツ、アイテム課金、サブスクリプションなどを合わせた額で、ゲーム機本体の売上は含まれません。
ハードの販売台数やソフトの本数は、今回の発表にはありません。数量の手がかりになるのは、国内のゲーム人口です。2025年は5639.3万人で、2024年の5475.3万人から3.0%増えました。
市場規模をゲーム人口で割ると、一人あたりの額が出ます。2024年は約4万3800円、2025年は約4万5900円で、約4.9%の増加です。発表にはゲーム人口の数え方までは載っていないので、あくまで割り算で出した目安として読みます。
8.0%は、人の3.0%と、一人あたりの4.9%の掛け算です。この割り算では、伸びの6割ほどが一人あたりの増加ぶんにあたります。
ただ、一人あたりが増えた中身は二通り考えられます。1本あたりの値段が上がったのか、一人が買う本数や課金が増えたのか。この割り算だけでは、そこまで分けられません。
単価の手がかりは価格改定と本体の値札
単価については、発表自身が手がかりを出しています。国内の成長要因として最初に挙げているのが、物価上昇に伴う製品・サービスの価格改定です。続いてSwitch 2の発売による家庭用ゲーム市場の回復、モバイルの堅調、PCの拡大が並びます。
本体は市場規模に入らないので、Switch 2の効果は、ソフトや追加コンテンツ、課金の伸びとして表れているとみられます。
市場規模とは別の指標ですが、本体の値段も発表に載っています。国内のゲーム機の平均単価は、2026年6月が5万1376円でした。前年同月の4万6909円から9.5%上がっています。推定の実売価格で、税抜の額です。
この数字は2026年6月の1か月分で、2025年の年間の市場規模とは期間が違います。割り算には混ぜず、値段が上がる流れが2026年にも続いていることを示す材料として読みます。
比べている2つの6月には、それぞれ事情があります。2025年6月は、Switch 2の日本語・国内専用モデルが49,980円(税込)で発売された月です。
2026年6月は、同じモデルが5月25日に59,980円(税込)へ改定された翌月にあたります。税抜に直すと、約4万5400円から約5万4500円です。
9.5%のうち、値上げそのものと、売れた機種の顔ぶれが変わったぶんが、それぞれどれだけかは発表からは分かりません。それでも、値札が上がった時期と重なっていることは確かです。
本体の値段がいつから動き出したかは、初代プレイステーションの価格を物価で検算した記事で追いました。
けん玉のひとこと
数量か単価かで言えば、言い切れるのは「人も増え、一人あたりの額も増えた」ところまでです。その一人あたりの中に、発表が真っ先に挙げたソフトやサービスの価格改定が入っているはず。
ただ、単価と本数のどちらがより効いたかは、この発表では切り分けられないんですよね。
ソフトやサービスの値上げ自体は、責めにくい話です。大作の開発費が膨らんだ事情はゲームの開発費を追った記事で書いたとおりで、それが値札に出てくるのは自然な流れ。
一方で、数百円で遊べるインディーや、大きく値引きされるセールもあります。すべてが高くなったわけではなく、選び方しだいで出費を抑える道は残っています。
次の白書で2026年の数字が出たら、一人あたりが5万円に近づくのか、遊ぶ人の伸びが続くのかを見てみるつもりです。新作の値段が気になっている人は、買う前にセールやインディーの価格帯も見比べてみてください。思ったより安く、長く遊べる1本が見つかるはずです。




